社会福祉法人会計基準 Q&A (会計実践編)

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8.2.2  新基準の期首貸借対照表を組替作成する上で、実施する点は何ですか?

  期首貸借対照表を組替作成するとは、旧基準の決算書に基づき、新基準へ組み替えることです。
実施する点は以下のとおりです。

  ・未収金などを○○と××等の細分化された勘定科目に振り替えること
  ・1年基準を適用する長期債権や長期債務を1年以内の勘定科目に振り替えること
  ・償却資産、国庫補助金等特別積立金を再計算すること
  ・第4号基本金を、次期繰越活動増減差額に振り替えること

(注)原則として、旧基準の次期繰越活動収支差額+固定資産等調整額+第4号基本金取崩額=新基準の次期繰越活動増減差額となります。

Q8.2.2.1 流動資産の部は、どの勘定科目をどのように振り替えるのですか?
Q8.2.2.2 固定資産の部は、どの勘定科目をどのように振り替えるのですか?
Q8.2.2.3 流動負債の部は、どの勘定科目をどのように振り替えるのですか?
Q8.2.2.4 固定負債の部は、どの勘定科目をどのように振り替えるのですか?
Q8.2.2.5 純資産の部は、どの勘定科目をどのように振り替えるのですか?


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8.2.2.1  流動資産の部は、どの勘定科目をどのように振り替えるのですか?

  主に次の勘定科目を振替えます。

未収金・・・・・・・・・・・・・複数の勘定科目に分けます。
短期貸付金・・・・・・・・・複数の勘定科目に分けます。
経理区分勘定・・・・・・・短期貸付金に振り替えます。
その他の流動資産・・・他の勘定科目に振り替えるかどうか検討します。

 Q8.4.1.1 流動資産編を参照してください。


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8.2.2.2  固定資産の部は、どの勘定科目をどのように振り替えるのですか?

  主に次の勘定科目を振替えます。

基本財産特定預金・・・複数の勘定科目に分けます。
長期貸付金・・・・・・・・・複数の勘定科目に分けます。
その他の固定資産・・・他の勘定科目に振り替えるかどうか検討します。

 Q8.4.1.2 固定資産編を参照してください。

次に、ワンイヤー・ルールの対象となる長期債権の内、1年以内の分を振り替えます。

 Q8.4.1.7 1年基準の適用編を参照してください。

償却資産については、固定資産管理システムで再計算され、適正な残高に置き換えられます。


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8.2.2.3  流動負債の部は、どの勘定科目をどのように振り替えるのですか?

  主に次の勘定科目を振り替えます。

未払金・・・・・・・・・・・・・・複数の勘定科目に分けます。
預り金・・・・・・・・・・・・・・・複数の勘定科目に分けます。
短期運営資金借入金・・複数の勘定科目に分けます。
その他の流動負債・・・・他の勘定科目に振替えるかどうか検討します。

 Q8.4.1.3 流動負債編を参照してください。


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8.2.2.4  固定負債の部は、どの勘定科目をどのように振り替えるのですか?

  主に次の勘定科目を振り替えます。

設備資金借入金・・・・・・・・・・複数の勘定科目に分けます。
長期運営資金借入金・・・・・・複数の勘定科目に分けます。
その他の固定負債・・・・・・・・複数の勘定科目に分けます。

 Q8.4.1.4 固定負債編を参照してください。

次に、ワンイヤー・ルールの対象となる長期債務の内1年以内の分を振り替えます。

 Q8.4.1.7 1年基準の適用編を参照してください。


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8.2.2.5  純資産の部は、どの勘定科目をどのように振り替えるのですか?

  ほとんどの科目は、そのまま引き継がれます。

主に変更されるのは、以下の2項目です。

第4号基本金については、廃止されたため、次期繰越活動増減差額に振替えられ、そこに含まれます。

 Q8.4.1.6 純資産編を参照してください。

国庫補助金等特別積立金については、固定資産管理システムで再計算され、適正な残高に置き換えられます。

Q8.2.2.5.1 「第4号基本金」がある場合、どう処理すべきでしょうか?
Q8.2.2.5.2 次期繰越活動増減差額には第4号基本金を含むということですが、どういうことですか?


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8.2.2.5.1  「第4号基本金」がある場合、どう処理すべきでしょうか?

  移行時には、その全額を貸借対照表上の「次期繰越活動増減差額」に振替え処理します。

そのままでも結構ですし、理事会の承認を得てその全部または一部を○○積立金に振替えることも可能です。この場合は、期首の移行修正伝票で行います。

また、積み立てる場合については、
こちらをご覧ください。

移行時に○○積立金に振替える場合には、「4号基本金取崩調整表」の作成が必要になります。

Q8.2.2.5.1.1 「第4号基本金」の裏付けの「基本財産特定預金」がありますが、どう処理すべきでしょうか?


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8.2.2.5.1.1  「第4号基本金」の裏付けの「基本財産特定預金」がありますが、どう処理すべきでしょうか?

  「第4号基本金」は、必ず全額を取り崩さなければなりませんが、それに対応する「基本財産特定預金」がある場合、全額又は一部を取り崩してもいいしそのままでもいいこととされました。

基本金と基本財産がアンバランスでもいいということです。ちょっと違和感がありますね。

なお、「基本財産特定預金」については、勘定科目を分けることになりますから
こちらをご覧ください。

また、取り崩す場合については、こちらをご覧ください。


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8.2.2.5.2  次期繰越活動増減差額には第4号基本金を含むということですが、どういうことですか?

  旧基準の「第4号基本金」は、新基準で廃止されたため、勘定科目自体が存在しません。

従って、ダイレクトに次期繰越活動増減差額に振り替えられますから、「含む」ということになります。


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