社会福祉法人会計基準 Q&A (会計実践編)

ホーム > サポートコンテンツ  > 社会福祉法人会計基準Q&A(会計実践編)


4.1.6.1  基本金について

 

Q4.1.6.1.1 社会福祉法人会計の基本金とは何ですか?
Q4.1.6.1.2 旧基準と比べて、基本金の計上額に変更はありますか?
Q4.1.6.1.3 寄附金と「第1号基本金」の関係について、新基準における変更はありますか?
Q4.1.6.1.4 貸借対照表の基本金にも事業活動計算書の基本金組入額にも1から3号の区分がされていません。
区分が不要になったのでしょうか?
Q4.1.6.1.5 なぜ「第4号基本金」を廃止するのですか?
Q4.1.6.1.6 基本金取崩しを行う場合の条件を教えてください。


[QAS-50097]   Q&A目次   ページTOP ページTOP

4.1.6.1.1  社会福祉法人会計の基本金とは何ですか?

  基本金は、法人運営の基盤を維持するためにいただいた寄附金を源資としています。
法人設立や増設施設整備の時にいただいた寄附金に対応する金額を計上します。


[QAS-3610]   Q&A目次   ページTOP ページTOP

4.1.6.1.2  旧基準と比べて、基本金の計上額に変更はありますか?

  以下のような変更点があります。

@財務諸表において1号から3号の区分がなくなりました。
しかし、区分がなくなっただけで必要であることに変わりはありません。
 Q4.1.6.1.4 貸借対照表の基本金にも事業活動計算書の基本金組入額にも1から3号の区分がされていません。
区分が不要になったのでしょうか?
をご覧ください。

A旧基準では、「第1号基本金」は、基本財産取得のための寄附金の額とされていましたが、新基準では同時に固定資産以外の物品等を取得する場合そのための寄附金も含むこととされました。

B「第4号基本金」が廃止されました。


[QAS-3620]   Q&A目次   ページTOP ページTOP

4.1.6.1.3  寄附金と「第1号基本金」の関係について、新基準における変更はありますか?

  旧基準では、「第1号基本金」は、基本財産取得のための寄附金の額とされていましたが、新基準では同時に固定資産以外の物品等を取得する場合そのための寄附金も含むこととされました。

ただし、移行に際して過年度にさかのぼって処理することはありません。
今後発生するときに注意すればいいです。


[QAS-3640]   Q&A目次   ページTOP ページTOP

4.1.6.1.4  貸借対照表の基本金にも事業活動計算書の基本金組入額にも1から3号の区分がされていません。
区分が不要になったのでしょうか?

  1号から3号は、設立時等に基本財産等や運転資金に充てるために頂いた寄附金がベースであり、社会福祉法人の基盤となる資産を形成する意味では共通です。
また、1号と2号は旧基準の移行時に簡便法を認めたこともあり、厳密には分れていませんでした。
これらの理由から、財務諸表においては、区分が不要になりました。

しかし、財務諸表の区分がなくなっただけで、必要なくなったわけではありません。
なぜなら、「
基本金明細書(別紙E)」においては、1号から3号の区分は維持されているからです。

1号から3号については従来と変更なし=すなわち区分することは必要と考えてください。


[QAS-3650]   Q&A目次   ページTOP ページTOP

4.1.6.1.5  なぜ「第4号基本金」を廃止するのですか?

  1号から3号は、法人の基盤となる資産を形成するために頂いた寄附金を組み入れたものであり、繰越収支差額を振り替えた「第4号基本金」は性格の全く異なるものです。

よって、新基準では「第4号基本金」を廃止しました。

なお、移行時は、「第4号基本金」を取崩して、「次期繰越増減差額」に振り替えます。

移行処理については、
こちらをご覧ください。


[QAS-3660]   Q&A目次   ページTOP ページTOP

4.1.6.1.6  基本金取崩しを行う場合の条件を教えてください。

  基本金取り崩しの条件は、社会福祉法人が事業の一部又は全部を廃止し、かつ基本金組み入れの対象となった基本財産またはその他の固定資産が廃棄され、又は売却された場合です。

社会福祉法人会計基準【注解】(注13)をご参照ください。

通常においては、現れませんね。


[QAS-4540]   Q&A目次   ページTOP ページTOP